行動変容ステージを活かす 関心期のアクションプラン

【行動変容ステージ】関心期のアクションプランについて解説

 

運動の効果を得るためには、運動を継続していく必要があります。

 

ただ運動を始めてみたけど、長く続かないという人は多いのではないでしょうか。

 

そういった方は、「運動を続けるためにはどうすればいいんだろう」という共通の悩みをもっていると思います。

 

そんな悩みを解決するためには、「行動変容ステージ」について知ることをおすすめします。

 

私は、10年「運動」を患者さんに提供する仕事をしてきています。

 

「運動」に関することについては、一般の方よりも専門的な知識や経験があります。

 

今回の記事では、「行動変容ステージ」のなかの「関心期」についての説明と具体的なアクションプランを解説します。

 

この記事を読むことで、関心期の方が次のステージへ進めるために有効な行動が分かり、運動を習慣化できる可能性が高まります。

 

それでは、いきましょう!

 

関心期について

Transtheoretical -model

 

この図は、人が行動を変えるための過程を表した「行動変容ステージ」になります。

 

関心期は、行動変容ステージのなかの1つで、運動に関心はあるものの運動をしようとは思っていない時期のことを言います。

 

行動変容ステージの詳細自分の行動変容ステージの段階を知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

 

運動を習慣化させるために知っておくべきたった1つのコツ

 

関心期の目的

関心期では、次の準備期にステップアップできるように「運動をしてみようかな」と思えるようにしていく必要があります。

 

運動をしてみようと思えるようにするためには、次の3つの目的を達成する必要があります。

  • 運動のハードルを下げる
  • 自分自身への自信(セルフ・エフィカシー)を高める
  • 運動に対する価値を上げる

 

運動のハードルを下げる

運動に対するハードルが高いと、それだけで動けなくなってしまい前に進めなくなります

 

運動が苦手だったり一度挫折した経験がある方は、ハードルはより一層上がります。

 

ハードルが上がる原因のひとつに、運動を続けるための正しい知識や適した行動が分からないということがあげられます

 

マラソンで例えると、走るコースも知らされない、走るペースも分からない状態でマラソンに挑もうとするようなものです。

 

誰だってそんな状態だったらマラソンにチャレンジしようとは思わないですよね。

 

そのため関心期については、いろんな情報を集めて不安を少なくし、運動のハードルを下げることが重要です。

 

自分自身への自信(セルフエフィカシー)を高める

自分自身への自信(セルフエフィカシー)を高めていくことは、運動を継続して行うためにとても重要です。

 

そもそも、運動ができる自信がなければ、運動を始めることも続けることもできませんよね。

 

皆さんは、自分に自信がないスポーツ選手をみたことがありますか。

 

スポーツ選手は、自分自身を最後まで信じて行動するから、結果を出し続けられます。

 

運動も同じで、自分自身を信じて行動していくことで結果が得られます。

 

そのため、関心期の段階からセルフエフィカシーを高めていく行動をして、自分でも運動ができる!という自信をつけていきましょう。

 

運動に対する価値を上げる

自身の価値観の中で、運動の優先順位を高めていかないと運動を継続することは難しいです。

 

皆さん、はみがきは毎日してますよね。

 

それは、口臭予防だったり虫歯予防などの理由で歯磨きをする価値が高いと感じているからです。

 

価値があると思うものは、生活の一部に組み込めて継続しやすくなります

 

そのため、はみがきほどとは言いませんが、あなたの価値観の中で、「運動」の優先順位を上げていく必要があります。

 

アクションプラン

関心期の目的がわかったところで、次は目的が達成できるための具体的なアクションプランについて紹介していきます。

  • youtubeで初心者用運動動画を見てみる
  • 運動の効果や方法を情報収集する
  • 情報を集めている自分を褒める
  • 運動をしないことでのデメリットを具体的に考える
  • 運動をすることでのメリットを具体的に考える

 

youtubeで初心者用運動動画を見てみる

youtubeで初心者用動画を見ることは、運動のハードルを下げたりセルフエフィカシーを高めることにつながります。

 

初心者用動画を見て、「運動ってこんなことでもいいんだ」や「これなら自分でもできそうだな」と思うことが次の行動につながります。

 

あとは、動画の一部分でもいいのでやってみることです。

 

やってみると以外にできるものです。自分にもできた経験がセルフエフィカシーにつながります。

 

重要なことは初心者用動画です。

 

動画を見て、自分にはできないかもと自信がなくなるような動画は今の時点では避けましょう

 

関心期では、自信をつけることを最優先にしましょう。

 

運動の効果や方法を情報収集する

情報収集は具体的にこの2つの項目から集めてみましょう。

  • 健康関連のサイト
  • 運動体験談

 

健康関連サイト

健康関連のサイトをみることで、運動の効果を知ることができ運動をする価値を上げることができます

 

おすすめのサイトはタニタさんオムロンさんです。

 

一般の方にもわかりやすい用語で説明してくれています。

 

紹介されている運動の頻度や内容はあくまで最終目標です。

 

実際に運動の頻度や内容は、行動変容がステップアップするとともに最終目標に近づけていくイメージとなります。

 

ここでは、運動の頻度や内容よりも、次の2点を中心に調べていきましょう。

  • 運動をすることで自分にどんな良い影響があるか
  • 運動をしないことで自分にどんな悪い影響があるか

 

運動体験談をみる

運動の体験談を見ることも、運動をすることの価値を上げることにつながります。

 

体験談を書いた人と運動をした将来のあなたを重ねてみることで、具体的に将来のあなたを思い描くことができます。

 

体験談を見る際のポイントは、どんな運動をしたか・結果を残したか?ではなく、運動をして何が変わったかを確認しましょう

 

具体的には以下のようなものになります。

  • 運動をしてこんな生活になった
  • 意識がこんなふうに変わった
  • 周りの人との関係がこんなふうに変わった

 

情報を集めている自分を褒める

自分を褒めることは、セルフエフィカシーを高めることにつながります。

 

行動をしたというのは、すこしずつ前に進んでいるということです。

 

今回の記事で紹介しているアクションプランを行ったときには、前に進めたよ!と自分自身の行動を褒めてあげましょう

 

スマホやパソコンで情報を集めただけで何も行動していないと考えてしまう人がいるかもしれません。

 

でも、情報を集めるという行動は、自分がやろうとしなければできなかった行動です。

 

素直に、情報を集める行動をした自分を褒めて、認めてあげてくださいね。

 

それが、次の一歩を踏み出す原動力になります

 

運動をしないことでのデメリットを具体的に考える

今まで調べた内容をもとに「運動をしないことでのデメリット」を具体的に考えると、ドッキリして運動を行う価値を上げてくれます

 

このドッキリを経験する過程をドラマティック・レリーフといいます。

 

具体的には、運動をしなかったことで生じる身体や心の悪影響を考えることです。

 

実際には、自分に起こる悪影響と周りの人(親しい人)に起こる悪影響に分けて考えると良いでしょう。

 

例えば、肥満の方が運動をしなかった場合

自分への悪影響
周りの人への悪影響
身体

肥満が悪化する

病気に罹りやすい

病気になったら看病・介護負担がでる

 

体型が気になる

人の目が気になる

家族といる時間が少なくなるかもしれない不安

病気になったあとの家計の不安

健康への不安

人により、価値観や捉え方が異なるので、表は参考程度にみてください。

 

周りの人への悪影響については、想像することが難しければ直接パートナーや子供など親しい人に聞くのもいいでしょう。

 

運動をすることでのメリットを具体的に考える

運動をすることでのメリットを具体的に考えることは、先程のデメリットを考えるのと同様に運動を行う価値を上げることに繋がります。

 

先程の、肥満の方が運動をした場合を例に考えます。

自分への好影響
周りの人への好影響
身体

肥満が改善する

病気の予防につながる

看病や介護をする可能性が減る

 

体形に自信がもてる

人の目を気にせず過ごせる

家族といる時間が減る不安が少なくなる

病気になったらという不安が少なくなる

健康への不安が少なくなる

メリット・デメリットを考えるうえでのポイントは、周りの人(親しい人)への影響を合わせて考えることです

 

自分のためには頑張れない人も、大切な人のために頑張れる人は多いです。

 

ぜひ大切な人にも、あなたが運動するようになったらどんな影響があるか聞いてみましょう。

 

それが、あなたの運動を行う価値を上げるきっかけになるかもしれません

 

まとめ

今回の記事では、行動変容ステージの関心期の詳細および目的、具体的なアクションプランについて解説しました。

 

関心期とは、運動に関心はあるものの運動をしようとは思わない時期です。

 

この時期の目的は3つあります。

  • 運動のハードルを下げる
  • 自分自身への自信(セルフエフィカシー)を高める
  • 運動に対する価値を上げる

 

それぞれの目的を達成するためのアクションプランは次の通りです。

運動のハードルを下げる

youtubeで初心者用運動動画を見てみる

 

自分自身への自信(セルフエフィカシー)を高める

youtubeで初心者用運動動画を見てみる

情報を集めている自分を褒める

 

運動に対する価値を上げる

運動の効果や方法について情報収集する

運動をしないことでのデメリットを具体的に考える

運動をすることでのメリットを具体的に考える

 

関心期の方は、今回の記事を実践して次の準備期へとステップアップしていきましょう。

  • この記事を書いた人

kan

理学療法士/経験年数:11年/行動変容段階モデルを活用し、運動習慣0から週6回の運動習慣を身につける/運動習慣を身につけられる人を増やし、日本の健康寿命を延ばすために情報を発信していきます。

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